「ぺんぺんのペタペタ知識欲」のペン姉さん(@penpenwaker231)です。
こんにちは。
「子供の志望校の入試要項に『特別枠』てあったけど何?」
「私立だけじゃなくて公立でもあるらしいよ」
「『特別枠』で入学しても公平に成績はつけてくれるよね?」
昔から私立中高で「卒業生の子女・子息であること」を条件に「特別枠」を設けている学校はあります。
ところが、最近は公立中高一貫校の一部で「特別枠」を設けている学校があります。
「特待生」と「特別枠」を誤解してしまう方はいるでしょう。
「特待生」は試験時の成績重視なので「特別枠」とは全くの別枠です。
特別枠ってどういう子が対象になるのでしょうか?
最近、都立中学校の一部で行われている「特別枠」も同時に解説します。
私立中での一般的な「特別枠」は父母や祖父母が卒業生対象。確実な保証はないと思うこと
一般的には私立中の特別枠は「卒業生の両親・祖父母や兄姉が在校生の子供」としています。
しかし、入試は一般受験と同じで面接がプラスされることがほとんどです。
今、真面目に受験勉強をしている子供さんをもつ親御さんからすれば、
てことになります。
今は家族及び兄姉・祖父母に卒業生もしくは在校生がいても、合格を保証するするものではありません。
特別枠で受験しても成績や面接でやらかすと「不合格」になる
「親が卒業生だから」と過信して受験すれば、当然合格基準点には届かないでしょう。
さらに、面接で不快感を与えてしまえば「親などが卒業生・在籍生」としても不合格になります。
特別枠制度は親などが卒業生・在校生であっても「合格すれば必ず入学する。勉強もしたい」と考えようによっては厳しい受験制度でしょう。
特別枠は合格基準点は低めに設定されているのですか?
あるお母さんから
とお聞きしたことはあります。
学校ごとで最高得点と最低点は発表されていますが、合格基準点については公表はされていません。
入学してからわかるのですが、特別枠で入学したからといって「この子は本当に受験したの?」という子は見かけません。
面接試験も受けているので、素行の悪い子やふざけている子は当然不合格になっています。
最後の面接でもって振り分けているので、特別枠だからといって合格基準点が低い子ばかりではありません。
実際に親族が卒業生に含まれる学校を受験した場合はどうだった?
私の子供が入学した学校は出願時に「ご家族やご兄弟姉妹で卒業生の方はいらっしゃいますか?」という欄がありました。
私の母が該当者だったので、母の名前(旧姓)と卒業年を申告しました。
我が子は小学校での問題で「どうしてもここに合格したい」と考えていたので、午前中に特別枠受験と午後からの一般試験とで受験しました。
今では午後受験が普通になっていますが、娘の受験時は「午後受験」元年の年でした。
特別枠受験は、一般受験生と同じ入試問題を解きその後グループ面接を受けました。
結果は特別枠でも午後入試でも合格はしていました。
しかし、午後入試分は別コースへの回し合格になったので、特別枠でのコースで合格手続きをしました。
私の母が卒業生だったから合格だったかはわかりません。
ところが、受験発表を見ていると特別枠合格者でひとり受験番号が抜けていました。
おそらく不合格だったのでしょう。
結局は身内に卒業生・在校生がいても、入試試験の成績が結局は全てです。
卒業生がいるかどうか知りたい理由。親御さんがよい印象を持っていて卒業したかがわかるから。
ざっくりというと「私立校は企業と同じ」なのです。
私立校は自校の特色を持っていなければ、入学者が減ってしまいます。
学校の舵取り次第では、人気校が不人気になってしまうのは、あっという間です。
卒業生である親御さんや祖父母様、在校生である兄姉がいて「よい印象をもっていて、同じ教育を受けさせたい」と考えるでしょう。
そこで受験時に受験生の身内に卒業生がいれば、学校としては長年の教育にブレがなかったと安心感と自信は出るのでしょう。
特定の宗教系学校でありがちな事情。これは仕方のない話で難しい
私立校では、仏教系やキリスト系の学校はあります。
キリスト系の学校は少し特殊事情があります。
ご家庭がカトリック信徒で、受験先がカトリック系だと「信徒枠」を設けている学校が一部あります。
もちろん仏教もキリスト教の学校ともども、それぞれの教えを「道徳の時間」として取り入れています。
「信徒枠」とはカトリック系の特殊な行事は一般家庭とは違い厳かに行いますので、カトリック教会で侍者(神父様のお手伝い役)をした生徒は、大きな行事ではありがたいのです。
それでも、入試時に不合格点である子は教会から推薦があっても断ります。
最近、侍者ができる子の進路は変わりつつあるので、今ではほとんどないのではかと思われます。
ちなみに、仏教系の学校「お寺の子供さんを優遇する」対応はなく、宗教上での特別枠は設けていません。
都立中学で登場!私立中とは違う「特別枠」
公立中高一貫校への受験も、すでに一般的になってきています。
関西でも公立中高一貫校への受験は、中学受験の選択肢のひとつに入りました。
ところで、東京の都立中学の2校で「特別枠」受験を設けている学校があります。
都立中入試は、一般枠、特別枠、海外帰国・在京外国人生徒枠に分かれていて、ほとんどの子供が一般枠受験です。
海外帰国枠は、帰国子女の枠と考えていいです。在京外国人生徒枠は「海外でいた日本国籍者」か「日本にいるけれど外国籍」の子の枠でかなり細かい条件があります。実施校は2校のみです。
都立中入試で特別枠で入れる条件って何?
都立中で特別枠を実施しているのは2校のみ。
令和4年度は小石川中と白鴎中のみですのです。
小石川中学の場合は、自然科学分野の全国的なコンクール等に入賞した子が受験できます。
文部科学省が実施した全国的なコンクールで上位入賞している子が特別枠で入学できる可能性は高いです。
白鴎中の場合は、日本の伝統・文化に関する次の分野で学校が指定した条件にあう子が応募できます。
その条件とは、
- 囲碁・将棋…全国大会の地区代表者、又はそれと同等の実績のある者
- 邦楽(三味線、箏、囃子)…稽古歴5年以上で、指定の条件を満たす者
- 邦舞・演劇(日本舞踊、歌舞伎、能・狂言)…稽古歴5年以上で、指定の条件を満たす者
の子達です。
しかし、それぞれ時間制限や棋士や事前提出したDVDでの判定があるので、出願した子が特別枠でも合格できる保証はありません。
特別な枠があるとしても、結局は入学後からどうするかが問題なのです
我が子の入学後、親が卒業生という子供さんは結構いました。
もしくは、お兄さん・お姉さんが在校生にいる子もいました。
だからといって、中学入学後で特別な配慮があることはなく、定期テストなどで配慮されることは一切ありません。
高等部進学後、高3になれば大学進学問題は出てきます。
指定校推薦の話が出てきますが、純粋に高1から高3の2学期までの成績や大学側からの指定条件で決まります。
特別枠での入学でやっかまれることはありけれど、結局は高校卒業時に「どういう進路に進むか」です。
だから、特別枠での受験に悩まず「あるひとつの受験方法」と考えてください。
中学受験関連本で読み物として面白いなぁという本を一冊最後にご紹介しますね。