※この記事は2020年11月6日に最終公開したものを再構成した記事です。
こんにちは。ぺん姉さん(@penpenwaker231)です。
コロナ禍で一気に中学受験者が増え、受験対策が変わりながらも「我が子を私立中高一貫校に合格させたい・通わせたい」と考えるご家庭が増えています。
しかし、「実は子供が不登校だけれども、中学受験で環境を変えればいいかな」と考えのご家庭があります。
いじめ問題やコロナ禍でのメンタル問題で、私立校ならば手厚いフォローが得られると考えるようですね。
「中学受験でも内申書はある」ということはご存知でしょうか?
高校受験では内申書の提出は必ずあり、中学受験ではというと学校によりけりで提出しなければいけないケースはあります。
内申書には成績以外に出席日数をチェックして、子供さんの学校生活がどうだったかを確認しています。
では、不登校中の子供さんに中学受験のチャンスはあるのでしょうか?
中学受験出願時での内申書を不要としている学校は多いです

内申書の提出を必要とする学校はありますが、内申書不要とする学校は増えています。
なぜなら、WEB出願がひろがっていることや、コロナ禍に入ってから親御さんや学校側での手間がかかるという点から出願時の提出を求めないのではないかと思われます。
ただし、内申書を求めないかわりに、合格後そして入学手続きで出身小学校から「6年間の成績など記録」や「健診記録」の提出を求めることがほとんどです。
そうなんです!
WEB出願となった学校でも「内申書は別送」とする学校はあります。
合格後に提出する書類はもちろん「内申書」を必要とするのは、成績チェックではなく、出席日数を参考として確認したいのです。
内申書の提出内容を非常に厳しいチェックをする学校はあります

中学受験の内申書は保護者から担任へお願いして、学校長の確認の上で提出します。
学校長のチェックを通して、内申書を提出するのですが、中には出席日数に対して厳しい学校があります。
特に有名なのが兵庫県・灘中学校です。
内申書は学校公式サイトからダウンロードできますが、欠席日数の記入欄があります。
小5〜小6前半までの欠席日数が14日以上で、正当な理由(例えば病気入院など)がなければ、出願しても受験を断られます。
病気入院など特別な理由があり、診断書類を添付していれば受験可能です。しかし、念のために受験校には確認は必要ですね。
2020年以降はコロナ感染を恐れて、自主休校する子供さんは増えています。
文部科学省や自治体の教育委員会では自主休校する子供さんに対して、欠席扱いにするかしないかで揺れている最中です。
結局は学校判断となりますので、内申書を求める学校を受験する場合は、小学校と受験校への確認は必須となると思われます。
内申書が必要・不要でも小学校からの資料類で合否に影響が出ないことはあります

不登校になった原因が「いじめである」と明らかにわかっていて、いじめ防止法で90日以上学校を休んでいる理由にあたっていればどうでしょう?
学校長はいじめがある事実を教育委員会に報告する義務があります。
学校の指導記録に残さなければならないのですが、不登校の子供さんが中学受験をして合格した場合は、記録を変えてしまうケースさえあります。
内申書や学校側の指導記録類は、受験生の学校の状態がわかるので、学校長としては悪い印象を持たれたくないから悪いことは書きたくないですよね。
学校によっては、在学証明書を提出でよいとしているところはあります。
休みがちな生徒さんへの配慮ともとれますよね。
在籍証明書なら「その小学校に在籍している」証拠になるので、少し中学受験のハードルは低くなります。
いじめられたことから、短期間で準備して合格したケースがあります

いじめを受けたことで不登校になり、短期間で中学受験準備を進め、合格してからは不登校を乗り越えた子供さんが紹介されました。
不登校であることから、内申書の欠席日数に影響が出るのではと、内申書不要でその後は学校生活を楽しんでいる子供さんもいらっしゃいます。
いじめを乗り越えて、短期間で合格したというのは珍しいですよね。
そして、ご本人の「もう後ろは振り向かない!前向きに環境を変える!」という意志の強さはいじめを乗り越えたということになります。
しかしですね。
びっくりするような話はあるのです。
<実体験>入学前に小学校側で記録が変えられていました。
これは、我が家の子供が中学受験にあった話で、過去に「それはないでしょ!」と抗議があった話です。
中学受験直前に、ひどいいじめを受けていることがわかりました。
メンタルと体に影響が出ていたので、「不登校状態」になりました。
不登校期間中は学校側との話し合いを進め、中学受験準備をしました。
志望校は無事に合格して、学校との話し合いはなんとか和解しました。
これからがびっくりでしたね。
入学する中学校から「6年間の指導記録引き渡しのお願い」の書類を預かり、学校へ報告がてらにお願いしました。
ところが、入学してから1学期の三者懇談会で驚きました。
え?!え?!
記録が変えられていたとわかりましたが、私からは小学校へその後問い合わせることはなしにしました。
「信じられない!」と思いますが実際に起きたことです。
とはいえ、今でも「なぜそこまでして事実を隠す」のかはわかりません。
中学受験そのものが不登校の原因を作り出しているケースもあります

中学受験専門塾に通い始めると、勉強について戸惑う子供さんが出てきます。
小学校での勉強スピードと中学受験に求められる内容やスピードに差が出てくるからです。
塾で教えることが先行するので、小学校の授業がつまらなくなるという現象が生まれます。
「小学校の授業がつまらない」で済めばいいのですが、塾と小学校の授業でのギャップ差に悩む子は一定数現れます。
小学校で厳しく注意されたり、塾でも手厳しい指導が与えられると「心が疲れてしまう」のにつながりやすいのです。
きつい、つらい。
これが重なると「もう体がしんどい。学校も塾もしんどい。休みたい」と不登校につながります。
中学受験は子供さんの気持ちの気持ちや希望を尊重すること

不登校から公立校への進学を避けるために、私立・国立中学を選択するご家庭はあるでしょう。
とはいえ、不登校の理由が「いじめ」以外のこともあります。
中学受験そのものがストレスに感じて、学校で馴染めなかったり、塾そのものが辛くなっていることはあります。
ご家庭ごとで、不登校での中学受験の事情は異なりますが、合格後に不登校が解消されることはあります。
逆に、小学校では何もなかった子供さんが、入学後に学校での授業速度についていけなくて不登校になるというケースはあります。
「不登校問題」とはどこで起きるのかわかりません。
しかも、多感な時期にかなりのストレスをかけるのが「中学受験」です。
とはいえ、親御さんでも子供さんの心は掴みにくいけれど、できる限り子供さんの気持ちに寄り添ってあげるようにしてあげましょう。
よく見ていると、子供さんの戸惑いや辛さは目に見えてきます。
中学受験は子供さんの気持ちを第一優先にして、その後のケアも家族でしてあげましょうね。
まとめとして。不登校でも中学受験のチャンスはあり

現在(2022年2月20日)、我が家の子供は志望校の高等部2年生になりました。
受験前にさまざまなことがありましたが、入学当初は不安げにしていましたね。
クラスで友達ができてから、さまざまな事情で中学受験準備期間を短期間で乗り越えた子がいると知り、「自分だけじゃない」と安心したと言います。
残念なことに、小学校での不登校を乗り越えたのに、希望の中学校へ入学できたのにまた不登校になる子供さんはいるのです。
入学後は、予想以上の授業についていけないことや人間関係などより複雑な問題が出やすいのです。
小学校での不登校が改善される子供さんがいれば、再度不登校に戻るケースはあります。
そのため、中学受験とは「受験準備中も入学後も子供さんの心の変化に気をつける」のが大切なのです。
もし、不登校中の子供さんが「中学受験をやってみたい。自分の環境を変えてみたい」と本音を話した時は、塾と相談しながら親御さんはフォローしてあげましょう。
おすすめ本を一冊紹介して、では!