※この記事は2020年11月6日に最終公開したものを再構成・加筆しています。
こんにちは。ぺん姉さん(@penpenwaker231)です。
近年首都圏および大都市圏で中学受験者が増え、受験対策が変わりながらも「我が子を私立中高一貫校に合格させたい・通わせたい」と考えるご家庭が増えています。
中学受験対策は今までは「新小学2〜3年生の冬」と言われてきましたが、幼児期から準備するご家庭さえ表れています。
中学受験が加熱する一方で「実は子供が不登校だけれども、中学受験で環境を変えれば不登校が改善されるかも」と考えるご家庭はあります。
いじめ問題や小学校でのメンタル問題で、私立校ならば手厚いフォローが得られると考えるようですね。
文科省の指導により「情操面から対面授業が好ましい」と言われ、オンライン授業を行う条件が変わっています。オンライン授業の普及と共にパソコン・タブレットを対面授業で使う学校が公立・私立ともに増加しています。
ところで「中学受験でも内申書はある」ということはご存知でしょうか?
高校受験では内申書は当たり前ですが、中学受験では受験校によっては提出しなければいけません。
高校受験を経験している親御さんなら、内申書がどのようなものかはご存知かと思います。
では、不登校中の子供さんに中学受験のチャンスはあるのでしょうか?
中学受験出願時での内申書を不要としている学校は増えています

内申書の提出を必要とする学校はありますが、内申書不要とする学校は増えています。
なぜなら、親御さんや学校側での内申書に関する手続きの手間を考慮して「内申書不要」としているからです。
内申書を求めないかわりに、合格後そして入学手続きで出身小学校から「6年間の成績など記録」や「健診記録」の提出を求めることがほとんどです。
そうなんです!
今まで出願書と内申書を同時提出としていた学校が、WEB出願となった学校で「内申書は別送」とする学校はあります。
「内申書」を必要とする学校は、成績チェックではなく出席日数を参考として確認したいのです。
内申書の提出内容を非常に厳しいチェックをする学校はあります

中学受験の内申書は保護者から担任へお願いして、学校長の確認の上で提出します。
学校長のチェックを通して、内申書を提出するのですが中には出席日数に対して厳しい学校があります。
特に有名なのが兵庫県・灘中学校です。
内申書は学校公式サイトからダウンロードできますが、欠席日数の記入欄があります。
小5〜小6前半までの欠席日数が14日以上で、正当な理由(例えば病気入院など)がなければ、出願しても受験を断られます。
病気入院など特別な理由があり、診断書類を添付していれば受験可能です。しかし、念のために受験校には確認は必要ですね。
2020年以降はコロナ感染を恐れて、自主休校する子供さんは一時増えました。
結局は「不登校の理由内容」をどう扱うかは学校判断となりますので、内申書を求める学校を受験する場合は小学校と受験校への確認は必須になります。
内申書が必要・不要でも小学校からの資料類で合否に影響が出ないことはあります

不登校になった原因が「いじめである」と明らかにわかっていて、いじめ防止法で90日以上学校を休んでいる理由にあたっていればどうでしょう?
学校長はいじめがある事実を教育委員会に報告する義務があります。
学校の指導記録に残さなければならないのですが、小学校にとって困る内容や記録を変えてしまうケースはあります。
内申書や学校側の指導記録類は受験生の学校の状態がわかり、学校長としては悪い印象を持たれたくないので改ざんする場合はあります。
学校によっては、在学証明書を提出でよいとしているところはあります。
在籍証明書なら「その小学校に在籍している」証拠になるので、少し中学受験のハードルは低くなります。
いじめられたことから、短期間で準備して合格したケースがあります

いじめを受けたことで不登校になり、短期間で中学受験準備を進め、合格してからは不登校を乗り越えた子供さんが紹介されました。
不登校であることから内申書の欠席日数に影響が出るのではと、内申書不要でその後は学校生活を楽しんでいる子供さんもいらっしゃいます。
いじめを乗り越えて、短期間で合格したというのは珍しいですよね。
そして、ご本人の「もう後ろは振り向かない!前向きに環境を変える!」という意志の強さはいじめを乗り越えたということになります。
しかしですね。
びっくりするような話はあるのです。
<実体験>入学前に小学校側で記録が変えられていました。
これは、我が家の子供が中学受験にあった話で、過去に「それはないでしょ!」と抗議があった話です。
中学受験直前に、ひどいいじめを受けていることがわかりました。
メンタルと体に影響が出ていたので、「不登校状態」になりました。
不登校期間中は学校側との話し合いを進め、中学受験準備をしました。
志望校は無事に合格して、学校との話し合いはなんとか和解しました。
これからがびっくりでしたね。
入学する中学校から「6年間の指導記録引き渡しのお願い」の書類を預かり、学校へ報告がてらにお願いしました。
ところが、入学してから1学期の三者懇談会で驚きました。
え?!え?!
記録が変えられていたとわかりましたが、私からは小学校へその後問い合わせることはなしにしました。
「信じられない!」と思いますが実際に起きたことです。
とはいえ、今でも「なぜそこまでして事実を隠す」のかはわかりません。
中学受験そのものが不登校の原因を作り出しているケースもあります

中学受験専門塾に通い始めると、勉強について戸惑う子供さんが出てきます。
小学校での勉強スピードと中学受験に求められる内容やスピードに差が出てくるからです。
塾で教えることが先行するので、小学校の授業がつまらなくなるという現象が生まれます。
「小学校の授業がつまらない」で済めばいいのですが、塾と小学校の授業でのギャップ差に悩む子は一定数現れます。
小学校で厳しく注意されたり、塾でも手厳しい指導が与えられると「心が疲れてしまう」のにつながりやすいのです。
きつい、つらい。
これが重なると「もう体がしんどい。学校も塾もしんどい。休みたい」と不登校につながります。
中学受験は子供さんの気持ちの気持ちや希望を尊重すること

不登校から公立校への進学を避けるために、私立・国立中学を選択するご家庭はあるでしょう。
とはいえ、不登校の理由が「いじめ」以外のこともあります。
- 小学校入学時から学校生活に馴染めない
- クラスや友達関係でこじれてしまった
- 中学受験で塾通いをしていたけれど、精神的につらくなった
など、いじめ以外に子供さんが抱える悩みから不登校になることはあります。
ご家庭ごとで、不登校での中学受験の事情は異なりますが、合格後に不登校が解消されることはあります。
逆に小学校では何もなかった子供さんが、志望校入学後に学校の授業速度についていけなくて不登校になるというケースはあります。
「不登校問題」とはどこで起きるのかわかりません。
しかも、多感な時期にかなりのストレスをかけるのが「中学受験」です。
とはいえ、親御さんでも子供さんの心は掴みにくいけれど、できる限り子供さんの気持ちに寄り添ってあげるようにしてあげましょう。
よく見ていると、子供さんの戸惑いや辛さは目に見えてきます。
中学受験を目指すのはいいけれど、子供さんの気持ちを第一優先にして合格後のケアも家族でしてあげましょうね。
まとめ!不登校でも中学受験のチャンスはあり。

現在(2022年12月時点)、我が子は私立中高一貫校の高等部3年生。
悩んだ時期はありましたが、卒業後のことも決まり新生活に向けての準備を進めています。
今の学校へ入学前は不安だらけでも友達ができてから、さまざまな事情で中学受験準備期間を短期間で乗り越えた子がいると知り「自分だけじゃない」と安心したと話しています。
残念なことに小学校での不登校を乗り越えたのに、希望の中学校へ入学できたのにまた不登校になる子供さんはいます。
入学後は、予想以上の授業についていけないことや人間関係などより複雑な問題が出やすいのです。
そのため、中学受験とは「受験準備中も入学後も子供さんの心の変化に気をつける」のが大切なのです。
もし、不登校中の子供さんが「中学受験をやってみたい。自分の環境を変えてみたい」と本音を話した時は、塾と相談しながら親御さんはフォローしてあげましょう。
おすすめ本を一冊紹介して、では!