※この記事は2019年7月22日の記事を再構成した記事です。
こんにちは。
「ペンペンのペタペタ知識欲」のペン姉さん(@penpenwaker231)です。

塾通いなどで金銭面などから、予想外の出費に悩み出すのが小6の夏休みぐらいに出てきて、受験費用頭を抱える家庭が出てきます。
早い学校では、7〜8月あたりから、入試説明会が始まる学校があります。
説明会で渡される入試要項の中に「特待生制度について」と見かけた時に、子供さんの成績やご家庭の事情から「うちの子は対象者になるかな?」と気にしている方は多いかもしれません。
もしくは、事前チェックですでに、受験予定校の特待生制度をご存知の方もいるでしょう。
特待生制度は、入学金などの免除制度ではあるけれど、中学受験・合格を目指すご家庭にとって大きなメリットはあるのでしょうか?
では、中学受験での特待生制度について紹介します。
中学受験合格後の特待生制度を維持することは非常に難しい

学校ごとで規定は異なりますが、原則として私立・中高一貫校での基本は「入学試験時からの高い学力を高校卒業まで維持している」ことを「特待生」の条件としています。
入学後の定期考査の成績やある機会に再審査をするケースや、高等部へ進学する際に「特待生としてふさわしいか」のテストを行う場合があります。
高校から入学する生徒向けの入試テストを、中学部から高等部へ進学する生徒へも行う学校があります。
特待生として認められた生徒さんは、常に成績の状態はチェックされていて、著しく成績の低下があると判断されれば、特待生制度から外れます。
「特待生から外れる」ことは、免除されていた授業料(学校によっては諸費用も含む)の負担が発生します。
特待生から外れることは、経済的負担を負うので、親御さんは必死になって子供さんへの「成績を落とさないで欲しい」と無意識に圧をかけやすくなります。

特待生となっていても、いつも常に上位にいるというプレッシャーがかかるので、子供さんによっては、成績維持が苦痛になり、逆に学力低下の原因につながるリスクがあります。
もし、特待生から外れて授業料などの学費を払えないとなれば、退学するしかなくなってしまいます。
「我が子には特待生になって欲しい」と受験前から無言の圧力をするのならば、子供さんにかなりのプレッシャーを与えて、合格できるものができなくなってしまいます。
まず中学受験の特待生制度について。学校で要件が違います
特待生制度とは、入学試験で成績が特によかった子供さんに対して、入学金・授業料などを免除する制度です。
学校ごとで特待生制度の要件が異なり、以下のパターンが多いです。
- 点数次第で、入学金のみを全額免除か半額免除のいずれかで決める
- 受験日(初日に受験が多い)と特定コース(医学・薬学系)に対して行う
- 当日の成績上位者で10〜20名と少人数しか使えない
- 中学3年間のみの免除か、中高6年間の免除になるか
- 対象者となった場合、提出する書類(小5・6年の通知簿のコピー提出)も審査対象
- 英検などの資格でも上級資格者は選考の対象に含める
子供の学校は、初日受験者の「医学コース」のみで、当日の成績上位合格者20人のみが対象者でした。
子供は医学コース進学者ではなかったので対象外でした。
特待生制度はどちらかといえば、全学年でも上位成績者向け制度でしょう。
気になっていた中学校はあるのですが、そちらも医学・薬学コース専攻で、入試時の成績が10位以内、さらに小学校5・6年生の通知簿のコピー提出で、入学金と中高6年間の授業料の免除でした。
しかし、現在(2023年7月)は、コース制ではなく入試時の成績順位で特待生を決定する学校へと変化は起きています。
関東圏の資料になりますが、特待生制度(同時に給付金)をもつ学校は多く、厳しい審査が行われています。
中学生受験で特待制度を狙うことは危うい!

特待生扱いとなれば、入学金や授業料などの免除を受けられるので、特待生に狙って受験するご家庭はあります。
文部科学省が行った平成30年度の子供の学習費調査では、私立中学校の学習費は約140万円(子供1人・1年間)と言われています。
最新版で平成30年度版です。私立中学校の学習費の内容は授業料や給食費・学校外活動費を含みます。
私立中学へ入学すると義務教育の範囲から外れるので、授業料や諸費用は必ず納付しなければいけません。
もし、志望校に特待生制度があり、子供さんが対象者になれば、親御さんの経済的負担は軽くなります。
「特待生制度」があるとしても、先述していますが、学校によって適用条件が違いますし、成績維持をすることは子供さんへの大きな負担がかかります。
子供さんが入りたい学校で、適用されるコースが限られているなら、子供さんの選択肢さえ奪います。
中学受験で大きな出費を重ねていても余力がある家庭は、特待生制度から外れても大丈夫かもしれませんが、中学受験に家計がひっ迫して中学在籍中に特待生から外れた時の様子は容易にわかるでしょう。
「特待生制度」は家計にはよい制度ではありますが、実は結構子供さんの精神面へ負担をかける危うい制度なのです。
中学受験の特待生制度を狙う受験は慎重に。

「特待生制度」は、中学受験準備で大金を使っているご家庭や、ごく普通のご家庭で中学受験を目指しているご家庭にとっては、おいしい制度でしょう。
この制度を狙って、中学受験でも難関校を狙って、学力アップを図っているご家庭もあるといわれています。
無事に志望校に合格して、入学金などそれぞれの学校で条件が違い、1点差で特待生になることを期待していたのがなくなったショックは大きいでしょう。

教育費は予想外の出費が多いので、免除になる制度があっても頼りすぎてしまうのは、非常によくありません。
この話は、高校・大学と先の教育費についての考え方でもありえる話です。
特に多感な時期の中学受験では、入学後に学校の雰囲気に馴染めずに学力低下が起きやすいです。
特待生制度での免除条件から外れてしまう可能性はあるので、特待生制度を期待しての受験は避けた方がベストです。
合格してからの学校生活が楽しめるよう、子供さんの中学受験を考えていきましょう。