「ぺんぺんのペタペタ知識欲」のペン姉さん(@penpenwaker231)です。
こんにちは。
中学受験経験者もしくは高校から私立校の親御さんで、子供さんの教育(特に公立小学校入学時)で、ふと気にして我が子にさせてもいいか迷う方がいます。

「私の母校に中等部があるし、地元の公立中より我が母校へ行かせてみたいなぁ」
私自身は高校から私立校入学者・短大卒で、夫は中学から大学まで公立一本の人でした。
結局は、私の母校へはいかずに別の私立中高一貫校へ行き、現在(2023年)は某大学へ通っています。

ご両親のどちらかもしくは両方とも私学出身者では、我が子に親の母校に通ってほしいと思う強い傾向が見受けられます。

親の母校への中学受験を検討する前に、大事なことがあります。
それは「子供さんの気持ちや意志」です。
これを忘れてしまって、親だけが先走るのはあまりよくありません。
実際の例を含めながら、なぜ「親の母校の中学受験で気をつけなければいけないか」を紹介します。
親の母校に子供が憧れて受験校候補に入れているかがまず大事!

中学受験専門塾へ入塾する際に、低学年であればぼんやりとですが「受験したい、通ってみたい学校」は塾から聞かれます。
学年があがると、具体的な志望校のイメージができて、小6で「受験してみて通いたい学校」が決まります。

受験校を決める時に、子供は親の母校を受験校に選んでいないのに、親から「受験しようよ」と押し付けてしまうのはよくありません。
子供が自主的に親の母校を「受験校にする」としていなければ、親子関係で悲しい結果をみることはありえます。
親が受験するのではない。子供が親の母校をどう見ているかで考えよう

そもそも、受験するのは我が子であり、親が受験するものではありません。
中学受験関連本でも、中学受験での親子間での考え方のすりあわせの重要性については、紹介されています。
私自身も我が子を母校に入学させたいと考えた時に、子供の気持ちを忘れかけた時期はありました。
しかし
- 塾での先生の話
- 実際の子供の成績
- 子供の将来の夢など
を考え、子供と話し合いをした時に自分の母校に行かせるのは正直に言えば、非常に厳しくて、合格しても現状では厳しいとわかり私からは何も言わなくなりました。
子供自身も、私の母校には興味がなくて「成績的に無理だから」とはっきり知っていたので、無理に頑張らせることはしませんでした。

子供は、塾などで情報を仕入れたり、学校見学会などで学校のレベルなどを知らない間にみています。
親が先走ってしまうより、子供の気持ち・意志を尊重して、母校への受験を考えるのがよいのです。
自分の母校の最新情報は母校からの同窓会誌でわかる

親御さんが私立大学(短大なども含む)や私立中高校卒業者なら、同窓会誌が卒業後に郵送されるのですが、ご覧になったことはありますか?
昔は分厚い封筒で同窓会誌が送られていましたが、最近はペーパレス化の影響か学校の公式サイトを見るか薄い新聞紙タイプで届く傾向が強いです。
私も卒業生しか受け取れない同窓会誌が年1回郵送されます。
同窓会誌の内容は、最近の学校事情や卒業生の進路、卒業生で有名になった人のインタビューなど載っています。
同窓会誌に載っている内容で「あ?なんか変だよ」と気づくことってあるんです。
同窓会誌から読み解いてみる学校事情。いいか悪いかはよく読んでみよう

私自身は高校からの入学者で、中学は難関中学と言われる学校ですが、校長先生やそのほかの先生の教え方や話が面白いと、評判がよい学校でした。
毎年の同窓会誌では、校長先生のお話が卒業後も読みやすく楽しみにしていましたが、ある年から校長先生などが一新され、学校方針が変わった様子が見受けられ始めたのです。
その後から、母校がメキメキと有名大学へ進学する傾向になり、旧帝大への入学者が激増し、卒業生である私はとまどいました。
卒業してからの同窓会誌を毎年読んでいましたが、教育方針の変化以外に首を傾げたくなるような会誌の内容に変わっていったのです。
・卒業生の合格先大学一覧(医学系や超難関大学への合格者が年々増えました)
・部活動の報告(スポーツの他に文化方面での全国大会進出)
・卒業生インタビュー(士業や研究職についた卒業生へのインタビュー)
・校長先生の挨拶文(学力自慢で昔の和やかさが消えた挨拶文)
我が子自身も、塾での情報や自分の成績などから
と決めて、何校か行った見学会で「特に気に入った」学校を受験校に決めて、合格。
そして2023年の春に卒業しました。
経営母体や校長が変われば教育方針や学力変動に変化は起きる

経営母体や校長が親世代と比較して変化があれば、がらっと学校に変化が起きます。
私立学校はビジネスが絡んでいますし、より成績のいい生徒を輩出して、学校ブランドを高めたいですよね。
学校の卒業生で「教える立場」で長年現場にいた方が校長になれば、学校の教育方針は変わりにくいです。
もしくは、特定の団体(例えばキリスト教系なら修道会、仏教系なら宗派)が運営している学校でも、大きく教育方針に変化は起きません。

ところが、経営母体に変化が起きると教育方針ががらっと変わり、校長や先生の入れ替わります。同時に指導方法が変わるので、学力に変動が起きます。
ゆったりとしていながらも成績を伸ばす指導をしてきた学校が「自称進学校」が生まれる土台にもなっているのではないかと思います。
親世代と子供世代での学校事情の変化も注意したい

受験校を決める時に、見学会などさまざまなイベントに参加してみるのがいいのですが、親の母校となると「見なくても大丈夫でしょ」と考えがちになるんですよね。
ところが、何年かぶりに母校を訪ねると、びっくりするほど校舎が変化していて、浦島太郎状態になることってあります。

男女共学に変わった学校だと、女子への配慮からおしゃれになっている学校はあるし、校舎の老朽化から建て替えをしている学校もあります。
親世代とは違う「子供世代への配慮や学校事情」にも注意をしてみていく必要はあります。
教育方針の変化や先生の出入りが激しい学校は要注意

親世代の時は、穏やかな教育環境でありながらも、しっかりとした教育指導のもとで、有能な人材を輩出していた学校はあります。
しかし、経営母体や経営者がかわると、教育方針の変更や先生の交代が激しくなります。
校長先生の任期がなかったのに、任期制に変わっていたり、激しい先生の引き抜きが行われていることがあります。
同時に教育方針が変わってしまうと、厳しい授業内容に変わったり、生徒への対応で問題がでることもあります。
最近では、卒業生の子女・子息優先での学校説明会や見学会を実施する学校が出始めています。

少子化で私立中学でも生徒数の確保が難しくなっている為、卒業生の子女・子息を優先して学校維持運営をしたいのではと考えられます。
ですが、実際は違うとなると後々後悔するので、親御さんは自分の時代と同じ教育方針なのかを吟味する必要はあるでしょう。
子供さんの成績や意志は尊重。母校の事情次第では受験させない勇気は大事

中学受験での受験校選びは、大変難しいと私も思いました。
親は子供には母校に行ってほしいと思うし、祖父母さんでも孫には自分の母校にと思うことはあります。
でも、母校がずっと昔と変わらずに運営されているかといえば、少子化の影響でガラッと変わっていることはあります。
実情を聞いてみると、共学化したことで競争心がアップして、昔よりも入学が難しくなったと聞いて受験を諦めた学校があります。
身内が卒業生だからという特別な待遇はもちろんなしです。
子供さんが見学会や説明会などで、親御さんの母校を気に入ったとしても、その気持ちは尊重することは大事です。
もちろん、成績も受験校に照らし合わせても大丈夫とわかれば、子供さんに任せてよいと思います。

ただ、親御さんでさまざまな情報を知り、あまり行かせたくないと思った時は、子供さんとよく相談して「受験をさせない、さける勇気」を持って決めていきましょう。