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引用元:株式会社京朋

こんにちは。ペンペンです。

以前、ある型染め職人さんがSNSでのつぶやきが
炎上に繋がりました。

「誰かさ〜
日本で唯一の職人になりたいっ!
ってひといませんか??

伊勢型紙に必要な紗張り職人。」


あえて、アカウントなどは公表しません。
三重の伊勢型職人さんの悲痛な悲鳴で、詳しい人なら
わかるのですが、伊勢型染色は、三重県の白子地区で
生まれた特殊技法の染め方です。

京都でも型紙を使った染色技術はありますが、
こちらの方がまだ楽な方の染色技術で、
大元の白子に伝わる伊勢型染めは、できる人は
そのつぶやき主とお父さんの2人のみでやっています。

「型染めだから簡単でしょ」というわけではなく、
型紙を彫る道具の作り手さんがもういないという問題と
この昔ながらの染色が難しいことから、
お弟子さんがつきにくいということと、伊勢型染めと
言いながらも、実は機械による染色で「伊勢型染め風」に
して販売していることから、お弟子さんができない点もあります。

伊勢型染めでも、紗染めができる人はこの方とお父様のみ。

体験教室なども開いているのですが、
お弟子さんとしてきてくれる人がいなくて困っていました。

実は、伊勢型染めは、有名な江戸小紋の柄染めにも使われていて、
私も一枚持っていますが、「鮫小紋」に代表される古典柄に
使われています。

プリント染色か、職人さんによる染色かは反物の段階もしくは、
単衣で仕立てた時にすぐにわかるのですが、プリント染色では、
裏までしっかり色が発色していないというのが、何よりもの
証拠です。

私が購入したのは、約15年前ですがたまたま職人さんが染め上げたものを
買ったという証拠になります。
今は江戸小紋でも、プリント染色のものがほとんどですから、
まず本物に出会えることはないです。

さてさて、その後、いろんな職人さんが意見や苦情やいちゃもんを
つけていたようですが、結局は、
多くの若者が興味を示して、全国からまず体験コースからやってみたい
などの問い合わせを受けて、お弟子さんとして住み込みも
希望されている方も出てきているとツイートでは
出てきています。

私は、一度京都で型染めの工房に着付け学校時代に見学を
させていただいたことがあります。ずれて染まらないように
生地の隅の目立たないところに染色後目立たないように印が
つけられていて、それに合わせて糊を均一に乗せて行きます。

白子の伊勢型染めは、型を作るところからスタートしますが、
その後の工程が複雑で、漆を使うなどの点で貴重な染め方ではあります。

しみを綺麗にとる職人さんやその他の職人さんでお若い人で
そこまで勉強している人は、「なぜ弟子を今まで育てていなかった」と
非難していましたが、道具を作る職人さんがいなくなって、
今残されている道具でなんとかしのいでいる点もあり、
道具を作る職人さんの後継者作りからも着手しないと
いけないから難しかったのです。

ややこしい問題が絡みましたが、結局は、ひとつのつぶやきから
1日体験でまず様子を見たいという人や、本格弟子入りをしたいという方、
私と同年代で興味がある方など、いい方向に走って行っています。

今、着物ブームで若い人やちょっとしたことでお着物に目覚めて
着物を買い漁るという方は多いのですが、
ちょっとこういう裏事情や染め方を知っておくと、
面白いし、いい着物を見つける目も養われますから、
むやみに着物を買うのではなく、こういう職人さんを訪ねて行くことも
大切です。

ただし、職人さんを怒らせるということは、その後出入り禁止に
なります。それなりの誇りを持ってお仕事をされているので、
それだけはご理解くださいね。


ちなみにこの方は、こちらで1日体験などを募集されているので、
興味のある方はぜひご覧になった上で、訪ねて行ってください。